暖かくなりはじめる春に、寒くなり始める秋は季節の変わり目です。
どちらにしてもTシャツだけでは少し肌寒い日があるでしょう。
少しおしゃれな着こなしをしたいけど、Tシャツ1枚では少しものたりないという時もありますよね。
何か羽織りたいけどパーカーは少しカジュアルすぎるし、シャツはなんかおもしろみがない。
そんな人に重宝するのが『コーチジャケット』です。
スポーツやストリートの流行りにのって流行し、今や端境期の定番的なアウターとして多くの人に選ばれます。
一時期の流行で注目度は上がったモノの、決して時代遅れのダサいアウターになるというわけではありませんね。
毎年のようにあらゆるブランドが生産販売しているのが定番化している証拠です。
コンパクトに持ち運べて防風、撥水性のある機能性に一枚羽織るだけでコーディネートが完成する使い易さが特徴ですね。
記事の信憑性
記事を書いている私はアパレル歴10年以上実務40,000時間以上経験しています。
販売員・店長・仕入にも携わってきました。
自分自身も昔はファッションがよくわからず何がお洒落なのか…という悩みも多い『ただ服が好きというだけの普通の人』でした。
しかし、たくさんのお客様と接しコーディネートもさせていただく中で知識と経験を確立する事ができました。
色々な服を着て見て触って体感した中で『ファッションの根本には言葉で説明できる法則性はある』と実感しています。
そんな『ヒトトキ』が『おしゃれなコーチジャケット』の選び方を紹介させていただきます。
ヒトトキという人と服
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ストリートやスポーツに即したカジュアルなアイテム
では、なぜダサいのか気になる人がいるのでしょうか。
その理由は、一過性の流行により広まりすぎた事に起因しています。
近年のスポーツミックスのトレンドと相まって、コーチジャケットはあらゆるシーンで見られる事が多くなりましたね。
まずは、コーチジャケットについて少し深ぼりましょう。
コーチジャケットの歴史
コーチジャケットとはアメフトのコーチが着ていたナイロンのアウターに由来します。
有名なヒップホップアーティストが着用したことでファッションシーンでも注目されるようになりました。
80年から90年代に人気のファッションアイテムとなり、近年のスポーツMIXのトレンドで再度広がりを見せました。
ナイロン素材のシンプルなデザインに、フロントのスナップボタンと裾のドローコードが特徴です。
近年ではナイロン素材だけではなく、デニム地や薄手のシャツ地にレザー等、様々な素材で見受けられるようになりました。
一過性のトレンドアイテムではなく春口や秋口に役立つ軽いアウターとして愛されています。
要するに、コーチジャケットを着る事は別に時代遅れのダサい格好ではなく、ファッションとして受け入れられる定番のアイテムです。
ただし、着こなしとしては変化があるので注意点を見ていきましょう。
注意すべきなのはカジュアル過ぎる着こなし
前述したように『コーチジャケット』は、スポーツやヒップホップを始めストリートのスタイルで愛用されるアウターです。
つまり、カジュアルなアイテムだという事を念頭に置きましょう。
特に、プリントTシャツやパーカーと合わせられる事が多いのですが、カジュアルすぎる格好は少し子供っぽい印象を与えてしまいます。
大人っぽく見える着こなしはシンプルで上品な服装です。
- プリントTではなく無地Tを合わせる。
- プリントパーカーではなく無地のパーカーを合わせる。
このように少しカジュアルさを軽減すると子供っぽいイメージを払拭できます。
大人っぽく着こなす為の基本はキレイ目要素を意識する
加えて、基本的に童顔で短足な体格の人が多い日本人には、カジュアルすぎる格好は子供っぽくなってしまう可能性が高いという事実は理解する必要があります。
彫りが深く、体格に恵まれていて背の高い外人とは違い、カジュアルな服装でもキレイ目を意識する方がおしゃれに見られやすいという事ですね。
つまり、トップスにはシャツやニットに無地のTシャツや無地のパーカー、ボトムスには艶感のあるスラックスや加工の少なめのジーンズを持ってくる方がバランスが良くなります。
足元には上品な印象を与える革靴や、スニーカーでもキャンバスやコートシューズなど、スポーツの印象と少しはなれたアイテムで合わせるとおしゃれですね。
コーチジャケットとプリントTシャツ、淡色のジーンズにスポーツスニーカーのような着こなしは、元々のイケメンかファッション上級者だからこそおしゃれに魅せれるという事は覚えておいた方が良いですね。
素材で選ぶ
コーチジャケットと言えばシャカシャカとしたナイロン素材が一般的です。
しかし、一言でナイロンと言っても、機能性や見え方に違いはあります。
近年では、ナイロン素材ではなくコットン素材のモノやコットンとナイロン、ポリエステル等の混紡素材のモノも見受けられるようになりました。
ポイント
- 『艶のある質感のナイロン』⇒基本的にはナイロン素材は艶と光沢感があるものが多いです。少し高級感のある上品な印象が強くなります。
- 『艶を抑えたマットな質感のナイロン』⇒ナイロン素材でも艶を抑えたモノや綿など別の素材の混紡で光沢感を抑えたモノもあります。落ち着きのあるクラシックな印象が強くなります。
- 『コットン素材』⇒綿の素材を混紡しているモノや綿100%、綿とポリエステルの混紡など、ナイロン100%素材のコーチジャケットよりも柔らかくシャツ代わりにでも着れる使い易さが魅力です。
- 『デニム素材』⇒ワークジャケットやジージャンの雰囲気で、手軽に羽織るデニム素材のモノも見受けられます。スポーツというよりもワークテイストの落ち着きのある印象を与えます。
- 『撥水機能』⇒ナイロンは基本的に水を弾く素材ですが、機能面では製品によって強弱はあります。撥水機能を謳っているモノは雨の日でも安心の一着になりますね。
裏地で選ぶ
加えて、裏地も様々なので選ぶ際には注意が必要ですね。
一重(ひとえ)と言われる裏地がないモノは、暖かい時期の少し肌寒い時に羽織るモノとして丁度良いですね。
袖の滑りが良く、スウェットやニットとの重ね着もし易いのが特徴です。
メッシュ素材が裏地に使われているモノも同様ですね。
よく見るのがコットン素材の生地を裏地に採用しているバージョンです。
一重(ひとえ)のモノより暖かみが増すので、少し肌寒くなってきても長袖のTシャツを一枚重ねたくらいの暖かさを担保してくれます。
その他にも、裏地にキルティングの中綿を使われていたり、フリースやボアになっているモノもあります。
暖かくなる春に選ぶコーチジャケットは、暖かさを連想させる裏地のモノは避けるのがおしゃれの基本ですね。
色で選ぶ
基本的なイメージとしてはコーチジャケットはブラックのモノが多いです。
しかし、近年では様々な素材や色が採用されています。
色は印象を左右する大きな要因になりますね。
ポイント
- 『ブラック』⇒コーチジャケットの基本カラー。何にでも合わせやすい反面、季節感が出しにくい。インナーやボトムスなど別のアイテムで季節感を出す必要がある。
- 『ホワイト』⇒清潔感があり爽やかな印象。一方で、膨張色であるため少し太って見える。汚れが目立ちやすいので清潔感を保つ管理が必要。
- 『ダークグレー』⇒上品で大人っぽい洗練された印象。キレイ目スタイルにも使い易い安心感。
- 『ブラウン、カーキ』⇒クラシックで落ち着いた印象。少しカジュアルな雰囲気が強くなるが馴染み易い。
- 『ネイビー』⇒大人の男性をクールに格好良く印象。少しカジュアルな雰囲気ではあるがキレイ目からカジュアルまで馴染む。
- 『アクセントカラー』⇒イエローやレッド、ブルー等ポップでカジュアルな印象。服として着るのは少しハードルの上がる中上級者向け。
コーチジャケット定番ブランドおすすめ5選
では、コーチジャケットで長く使えるブランドは何があるのか気になる所でしょう。
流行り廃りの影響を受けにくい、おしゃれかつ定番的なブランドを選びたいですね。
コーチジャケットで定評のある長く使える愛用ブランドを紹介します。
アメカジの定番ブランド『チャンピオン』
1919年、アメリカニューヨークで創業したスポーツブランドですね。
ザ・キング・オブ・スウェットシャツと名高い、リバースウィーブを代名詞に持つ老舗ブランド。
その丈夫さから、軍用の訓練用スウェットを提供していた実績があります。
その後、スポーツのユニフォームや大学のアスレチックウェアに採用されました。
今日では、タウンユースで使える人気のカジュアルブランドとしても広く浸透していますね。
pick up
『チャンピオン コーチジャケット』
コーチジャケットの定番的なアイテムです。
シンプルながらに、胸と左袖のワンポイントロゴがアクセントになっています。
ストリートコーデから、キレイ目のカジュアルダウンしたい軽いアウターとしても選ばれます。
スケーターの専門雑誌から生まれた『スラッシャー』
1981年、アメリカのサンフランシスコで創業したスケーターブランドです。
スケートボードの専門雑誌『スラッシャーマガジン』の販促グッズとして生み出されました。
販促グッズだったモノがやがて、スケーターの中での認知度が拡大し、世界的に有名なスケーターブランドとして広がって行きます。
今や、スケーターだけではなく他のスライドスポーツからファッションウェアとして多くのファンを獲得していますね。
pick up
『スラッシャー GONZ COACH JACKET』
世界で最も影響力のあると言われているプロスケーター、マークゴンザレス氏の手書きプリントが際立つシリーズです。
同氏は、同時にデザイナーや詩人等アーティストとしての顔を持っています。
自身が手掛ける手書きのロゴは、スケーターだけではなく幅広いジャンルのファッションにも馴染み易いのが人気の理由ですね。
カジュアルなスケータースタイルから、手書きイラストのポップさを楽しみたい人に選ばれます。
アウトドアミックスの大人の定番『ザ・ノースフェイス』
1968年、アメリカカリフォルニア州で創業したアウトドアブランドですね。
世界初のドーム型テントや新しいスリーピングバッグの開発で注目を浴びます。
元々はアウトドア、クライミングに特化したブランドとして認知度を広げました。
今日では、単なる機能性だけでなくファッション性も重視された製品の開発が、アウトドアファンに留まらず、おしゃれなファッションブランドとして定評のあるブランドになりましたね。
pick up
『ザノースフェイス The Coach Jacket』
定番的でシンプルなコーチジャケットに見えて、ノースフェイスならではの機能性の高さが詰まっています。
撥水加工を施された環境に優しいリサイクルナイロンに、静電気の発生を抑える静電ケアが嬉しいポイント。
胸元のロゴと左腕にもスクエアロゴが採用されたファッション性も抜群の逸品ですね。
アウトドアブランド好きのストリートスタイルから、少し寒い日に羽織るおしゃれなアウターとしても選ばれます。
スポーツミックスの定番ブランド『アディダス』
1900年、ドイツのニュルンベルクで靴職人の息子として生まれたアドルフ・ダスラーが設立したブランドです。
当時、アドルフ・ダスラーと兄のルドルフ・ダスラーにより設立された『ダスラー兄弟商会』。
意見の不一致により弟が個別で『adidas』を設立しました。
スポーツスニーカーの補強の為に生み出された3本ラインは『asidas』の象徴ですね。
スニーカーの定番名作『スタンスミス』や『スーパースター』をはじめ、スポーツウェアからファッションとしても選ばれるブランドです。
pick up
『アディダス アディカラークラシックストレフォイルコーチジャケット』
アディダスのファッションウェアを象徴とするトレフォイル(三つ葉)マークが採用されたコーチジャケットですね。
シンプルでいて、左胸のワンポイントロゴと背面のデカロゴがアクセントになる逸品ですね。
スポーツミックスのスタイルから、ファッションとしてもロゴで魅せるスタイルに選ばれます。
コスパ抜群の日本のブランド『ユナイテッドアスレ』
1930年、日本で創業したアパレルメーカーです。
創業当時は、官庁や軍からの放出品を取り扱う会社でした。
1960年の戦後、アメリカ軍の放出品が枯渇してきたことからオリジナルの製品を本格化させたブランドですね。
創業時に取り扱っていた、強度の高い軍モノに尊守する製品作りをこころがけ、研究を行いました。
1998年には、アメリカ衣料の品質を保ちつつ、中国で安価に生産する『United Athle』ブランドが誕生しました。
強度の高いTシャツやスウェットを中心とした、シンプルで味わい深い製品を作り続けています。
pick up
『ユナイテッドアスレ ナイロンコーチジャケット』
ロゴなどのデザインがない、無地でシンプルなコーチジャケットです。
Tシャツやスウェットのオリジナルプリントを入れるボディとして使われる事の多いユナイテッドアスレは、同様にボディとしても使えるコーチジャケットも生産しています。
オリジナルの企業ロゴや個人でのデザインをプリントするボディとしても使われるので、低価格な設定が嬉しいポイントです。
とにかくコスパの良いシンプルなコーチジャケットが欲しい人に選ばれます。
色違いでのバリエーションでも揃えたくなる逸品ですね。
まとめ:コーチジャケットは時代遅れではなく定番化された使い易いアウター
と、いうことでまとめると
ポイント
- 『コーチジャケットは一過性のモノではない大人にも合う定番アウター』
- 『大人っぽく着こなす為の基本はキレイ目要素を意識する』
最後まで読んでいただきありがとうございます。
『コーチジャケット』の選び方が分かっていただけると幸いです。
少しでもあなたのファッションライフのきっかけになれる事を切に願っています。
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